千葉県の野田は、しょうゆ醸造で栄えた町です。その始まりは、室町時代にまでさかのぼると言われており、江戸時代には、江戸の人口の増加と共に拡大して、本格的な醸造の町となりました。
大正時代に入ると、野田のしょうゆ醸造の一族がまとまり、「野田醤油」が成立。これが現在のキッコーマンの始まりです。さらに昭和に入ると、宮内庁の御用蔵が建設され、現在まで宮内庁に納め続けられています。
キッコーマンでは食育に力をいれており、早くから工場見学のための「もの知り館」を開館しています。見学のあとは、しょうゆの味比べや売店も整備されいますので、大人から子どもまで、楽しむことができるでしょう。
キッコーマンでの工場見学は、製造工程を学ぶことはもちろん、日本の食文化に欠かせない、しょうゆ醸造を目だけではなく、香りや味で体感できる貴重な体験となるでしょう。また、工場近くの御用蔵は大規模な補修がされ、当時の姿のまま見学することが可能となりました。伝統的なしょうゆ醸造の蔵と桶を用いて、時間をかけて熟成させた天然醸造の技を見ることができます。
なによりも工場を訪問する一番の楽しみは「出来たて」を味わえること。できたての「生しょうゆ」は香りが違います。体験コーナーの「まめカフェ」では、3種類のしょうゆを豆腐につけて味比べをすることができます。また、このカフェでは、しょうゆのおいしさをストレートで味わえる「生しょうゆうどん」や「しょうゆソフトクリーム」などもお勧めです。もちろん、ショッピングは、館内の「むらさき屋」で。ちなみに‘むらさき’は、しょうゆのことを意味します。
キッコーマンのお土産は、やはり「生しょうゆ」。工場限定の「丸大豆生しょうゆ」や、「いつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ」はぜひ試してみてください。また、キッコーマンしょうゆで作られた「野田せんべい」やカステラもファンが多い逸品です。
他にも、キッコーマン(亀甲萬)のオリジナルグッズである「復刻版亀甲萬帆前掛け」や「亀甲萬Tシャツ」、しょうゆの小瓶がかわいらしいオリジナル携帯ストラップなど、レア商品も充実しています。
キッコーマンもの知りしょうゆ館 (キッコーマン食品野田工場) |
千葉県野田市野田110 | |
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http://www.kikkoman.co.jp/enjoys/factory/noda.html | ||
アクセス | お車の場合 | 常磐自動車道 柏I.C.より約25分 |
公共交通の場合 | 東武野田線 野田市駅より徒歩3分 | |
入場について | ★要予約 | 決められた時間でのガイドツアー |
営業時間 | 9:00〜16:00 | |
休日 | 毎月第4月曜日、GW、旧盆、年末年始 | |
施設 | 工場見学 | 要予約/ガイドツアー約60分(1日6回) |
展示・見学 | 御用蔵(館内は自由見学) | |
売店 | むらさき屋 | |
飲食 | わくわくしょうゆ体験コーナー「まめカフェ」 「特製しょうゆもろみ弁当」(要予約)を講堂にて食事可 | |
関連施設 | キッコーマン国際食文化研究センター | http://kiifc.kikkoman.co.jp/index.html |
千葉県民にとっては有名な野田のしょうゆも、全国区の観光地としてはあまり知られていません。しかし、歴史ある土地ですから、名所はいろいろとあります。
まずは、野田しょうゆの中心であった上花輪村(現在は野田市上花輪)の名主でしょうゆ醸造家であった高梨本家の屋敷を公開している「高梨本家上花輪歴史館」があります。美しい庭園と、しょうゆの醸造蔵が残されており、散策するとどこか懐かしいような癒しを覚える人も多いでしょう。
さらに、桜の季節には、「清水公園」が外せません。名木「劫初(ごうしょ)の桜」が有名です。園内には、フィールドアスレチックやバーベキュー場、マス釣り場、ポニー牧場、四季折々の700種の花々が咲き誇る「花ファンタジア」など、施設もいろいろあって、多くの人達で賑わっています。
野田でもう一つのお勧めがサイクリングロード。江戸川と利根運河に整備されているロードは、見通しが良く自然が存分に楽しめる人気のコースです。また、市内には伝統あるゴルフコースもあります。