信州戸隠は、昔から有名な“そばどころ”。戸隠連峰の山裾の高原地帯(朝霧が発生しやすい霧下地帯)のそば畑で獲れる良質なそば粉で作られる「霧下そば」は、そば好きなら知らないものはいないほどです。この薫り高く風味のあるそば粉に、戸隠の伝統の職人技が加わることで、美味しい‘そば’となるのです。
その戸隠にある「おびなた」は、大正4(1915)年に創業しました。ここでは現在も石臼によって製粉されており、伝統の技を生かした、そばづくりが魅力となっています。また直営農場もあり、そばの栽培から製粉・製麺まで、こだわりをもって一貫生産したものを販売しているのです。工場周辺にはそば畑がありますので、花の咲く9月は、白い可憐な花々を見にいくのも素敵でしょう。
「おびなた そば工場」は、戸隠連峰の大パノラマが楽しめるロケーションにあります。工場の2階にある「そばであい館」では、本場戸隠流のそば打ち体験ができると大人気。本物の材料と道具に、そば職人が丁寧に指導してくれます。‘そば’にうるさいお父さんも、子どもと一緒のご家族でも、そして100名収用可能ですから大勢で参加するのも良いでしょう。打ちたての‘そば’は、生のまま持ち帰っても良いですが、その場で食べられるのも大きな魅力です。
そば打ち体験に参加しなくても、食事処「霧玄」では、風味豊かな‘そば’メニューがいただけますし、直売店では、直売店のみで扱っている限定商品もありますので、戸隠に行ったら、ぜひ立ち寄りたいスポットです。
おびなたでは、「干しそば」や「生めん」、そば粉を使った「そばパスタ」、そば茶や石臼でひいた香り豊かな「そば粉」など、さまざまな商品を買うことができます。その中でも、限定品であるオリジナルブランド「霧玄シリーズ」がお勧め。戸隠そばの代名詞である「霧下そば」と、そばの実を意味する「玄そば」から「霧玄」と名付けた商品は、おびなた自慢のそば粉に戸隠高原の名水で仕上げた逸品です。
また、通好みにそば粉の配合を高くした「生通そば」や、口当たりが良く、幅広い層に人気の「生戸隠そば」など、お好みで選べるので、いろいろと試してみたくなるはずです。
おびなた そば工場(本社)
おびなた そばであい館(工場2階) |
長野県長野市戸隠2640 | |
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http://www.obinata.co.jp/deaikan/ | ||
アクセス | お車の場合 | 上越自動車道 長野I.C.から約50分 上信自動車道 信濃町I.C.から約40分 |
公共交通の場合 | JR長野駅よりバスで約50分 | |
入場について | ★予約不要 | 体験教室は予約が原則 |
営業時間 | 10:00〜15:00 | |
休日 | 12月末〜4月中旬(予約の場合は営業もあります) | |
施設 | 工場見学 | 要予約/事前に電話にてご相談する必要があります |
売店 | 本社工場内に直売店があります | |
飲食 | 食事処「霧玄」 | |
体験 | そば打ち道場 |
信州戸隠はそばや、信玄・謙信などを連想する人も多いでしょうが、自然・歴史と見どころはたくさんあります。
まずは、「戸隠神社」。おびなたからさらに山の方に入っていきます。古来より善光寺から戸隠へと参詣するための古道「戸隠古道」もありますので、体力に自信のある歴史好きなら、ぜひチャレンジしてみるのもいいでしょう。ちなみに、戸隠神社には五社あり、麓の社から、一番奥の社まで、徒歩で2時間近くかかります(車で奥社の近くまで行けますが、古道を徒歩で行った場合)。途中に「鏡池」があり、紅葉の戸隠山の名所もあります。
‘そば’と歴史を堪能したら、次のお勧めは「忍者」。実は戸隠は、伊賀、甲賀と並んで忍者の土地としても知られています。「戸隠民族館・戸隠流忍法資料館・からくり屋敷」や、テーマパーク「忍者の里 チビッ子忍者村」なら、ご家族みんなで楽しめるスポットです。
ちなみに、戸隠の‘そば’とともに、‘そば’を盛る竹細工の「ざる」も戸隠の伝統工芸品の一つです。戸隠には竹細工センターがありますので、そばと一緒にざるもお土産にしたらいかがでしょうか。